2025-11-30

27.脳にシワを増やす方法

 一般的に子供の脳は柔軟性がある。そのためシナプスは増えやすく、ネットワークが広がりやすいことが解っている。

だから、柔軟な脳を持つ子供の時に、学校へ行き勉強する。

「なんで学校へ行かなあかんの?」
「なんで勉強せなあかんの?」
「将来英語なんか使えへんのに。関数なんか大人になって使えへんのに。」
という子どもに伝えてあげてほしい。

その答えは、脳のシワを増やすため。

国語・算数・理科・社会・音楽・美術・保健体育・家庭科・技術・英語を勉強する時に使う脳の分野はそれぞれ違う。

だからバランスよく、脳のネットワークが広げられるようになっている。

各教科を学ぶ時に色んなことを感じ考え行動し、脳の各分野に刺激を与え、脳の各分野でシナプスが増大するように、教育指導は考えられている。

本来、学校教育は上手く構成されている。

高校の保健の時間に、私はそのことを教わった。その時、「勉強する理由も知らずに私は勉強していたのか。なぜもっと早くに教えてくれなかったんだ」と思った。

今も、勉強する目的意義が、子どもたちにきちんと伝えられていないように思う。

学校の授業で、自分自身で考えずに暗記することばかりに脳が使われると、ネットワークに偏りができ、健全な脳の育成ができなってしまう。

そして大人になり、脳の使い方や使う部分が同じまま思考や行動パターンが習慣化され、新たにネットワークを広げることが、もはや簡単にはできなくなる。


同じ分野の脳を使い続けネットワークの偏りが生じると、認知症になる可能性がある。


出典:公益財団法人認知症予防財団


認知症や鬱症状は、遺伝によって起きるのではない。

ストレスやネガティブな刺激を受け続けると、つながっていたシナプスが途切れ、脳のシワが減り、脳が萎縮し、認知症や鬱などの症状が起きることになる。

脳の神経細胞やシナプスの数や大きさ、脳の形は、人それぞれ異なっている。シナプスのつながりやすさもおそらく先天的に異なっている。

同じ刺激を受けたとしても、その刺激に対する反応や捉え方は個個に違い、
敏感や鈍感という言葉で表わされるヒトの五感(視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚)の衰えは、一概に年齢だけが要因ともえない。

年齢に関係なく色んなことに興味を抱き、刺激を肯定的に感じ、シナプスが増えると感覚(Sense/センス)が鍛えられ鋭くなり、逆にシナプスが減ると感覚は衰えることになる。

例えば、音楽家は微妙な音の違いを聴き分けることができ、美術家は微妙な色の違いを見分けることができるが、興味が失せ、訓練をやめると感覚は鈍くなる。そもそも興味のない物事においては、年齢に関係なく感覚を磨くことは簡単ではない。

しかしながら、自分自身の意思思考だけが脳のネットワークを作っているのではない。

生命維持を司る脳の一つの機能にミクログリアという細胞があり、ミクログリアはニューロンの修復や、死んでしまったニューロンを除去する機能を持っている。


出典:自然科学研究機構



一方で、ミクログリアは正常なニューロンを殺してしまうことがあるらしい。また、慢性疲労を感じる際の痛みは、ミクログリアが原因になっている可能性があることも示されている。


自然科学研究機構
https://www.jst.go.jp

京都大学
https://www.kyoto-u.ac.jp

日経サイエンス
https://www.nikkei-science.com



自分自身のミクログリアがニューロンの修復を行ないシナプスをつなげようとする。それにも関わらず、自らが思考や行動を改めることなくストレスを感じ続ける。

結果、ミクログリアは愛想をつかして攻撃するのかもしれない。あるいは、シナプスが途切れた方が一個の生物として良いとみなし攻撃するのかもしれない。

その理由までは解明されていない。人も動物、自然の一部。それが自然な生命のメカニズムであることは間違いない。

いずれにしても、同じネットワークを使い過ぎると、あるいは身体を酷使し過ぎると、脳の各分野のバランスが崩れ、脳の健康は損なわれる。

そもそも、細胞やシナプスという物質は、色んな栄養素でできている。思考だけでなく、紀元前に医学の父ヒポクラテスが重要視した「環境、食事、生活習慣」が、まさに人体機能を司る脳に大きな影響を及ぼしている。



2025-11-28

26.記憶の正体|脳のシワ

脳は左脳と右脳に分かれ、大脳(前頭葉、側頭葉、頭頂葉、後頭葉)、間脳(視床脳、視床下部)、脳幹(中脳、橋、延髄)、小脳がある。

言語、数字、絵画、運動、音楽などの刺激を受けると、それぞれ異なった脳の分野が機能し、また生命維持を行なっている。

脳が刺激を受けると、刺激によって100種類以上ある情報伝達物質の中の特定の物質が神経細胞(ニューロン)から放出される。そして放出された物質を受け取るため別のニューロンが突起を伸ばし、ニューロンとニューロンがつながる。そのつながりをシナプスという。



1000億個ものニューロンひとつひとつに、1万個ほどのシナプスのつながりができている。シナプスのつながり、ネットワークこそが長期的な記憶の正体だ。

神経細胞同士のミクロなつながり/京都大学総合研究推進本部
https://note.com

記憶のメカニズム/WIRED
https://wired.jp

脳はこうして記憶する/日本学術会議
https://www.scj.go.jp


例えば、自転車に乗れるように何度も繰返し練習する時の脳内では、乗れるように思考する大脳がはたらき、身体を動かすため小脳がはたらき、その他、視覚野や各分野のニューロンが数多くつながり、自転車に乗るためのネットワークがつくられる。

健常である限り、一度乗れるようになった自転車の乗り方を忘れることはなく、あるいは、ひらがなやカタカナや簡単な漢字を忘れることはない。

繰返し行なう習慣や心地良い刺激によって、シナプスはつながりネットワークは広がる。ネットワークが広がると知識や知恵や出来る事が増えていく。

逆に、不慣れな外国語や機械操作などは、覚えにくくまた忘れやすい。脳が心地良さを感じず、神経伝達物質が分泌されにくければ、シナプスはつながりにくい。また過度のストレスによって抑制性の情報伝達物質が放出され、シナプスは途切れ、ネットワークの広がりは減る。

シナプスのつながりは、いわゆる脳のシワ。健康な脳には、左右バランス良くシワが多い。快楽や苦痛などの刺激をどう感じるか、どう捉えるかは、人それぞれ違う。脳のシワは、自分次第で増やすことも減らすこともできるということだ。

かつて、脳の神経細胞(ニューロン)は死滅すると新たに補われることはないと考えられていた。しかし近年の研究によって、大脳下部に位置する海馬で、年齢に関係なくニューロンが新生されることが解っている。海馬は短期的な記憶の保持を司る

海馬とは/Brain Suite
https://brainsuite.jp



一夜漬けで試験勉強の暗記をしても、いずれ忘れる。一度や二度の絵画レッスンやスポーツや楽器の練習で上手くなることはない。海馬で保持された短期的な記憶は、何度も何度も繰返し刺激を与え、ニューロン同士がつながり、シナプスができ、脳の各分野で長期的に保たれる。

ところが一度や二度の練習で簡単にできる人もいる。体質的に生まれ持った情報伝達物質の量や質、先天的なシナプスのつながりやすさが、おそらく才能やセンスと言われるものかもしれない。

けれど、同じ人間だから、シナプスをつなげる要素は私にもある。この脳のしくみを知ってから、シナプスを増やすための栄養や休養や運動の必要性を感じ、物事の捉え方を変えることにした。



2025-10-23

25.できないができるになる理由(4) 性格の変化

子供の頃は人前に立つのが恥ずかしく、授業中、先生に当てられ発言するのも本当にイヤだった。休憩時間もずっと自分の席に座ったまま、本を読み、読む本がなければうつ伏せて、休憩時間が終わるのを待っていた。当時はまだ絵を描くのが特別好きなわけでもなかった。

今は教室の前に立ち、数十人の前でもレッスンを行なえる。お喋りではないが初対面の人とも会話を楽しむ。けれど団体行動が好きでなく人と群がるのも苦手で、他人と同じであるのがイヤな気質、負けん気のある気質は、子供の時から変わっていない。

たとえば幼稚園で担任の先生の絵を描いた時のこと。洋服の色を、顔と同じ肌の色で塗った。ベージュの服を先生が着ていたかどうかは覚えていない。一色でまとめた方がきれいだと思い、いわばコーディネイトのつもりで、顔の色に合わせて服を塗ったような記憶が朧気ながらある。しかし同じ組の男の子からは「裸や!」とからかわれ、服の形を描いているのに何でハダカ?と思い、その男子を相手にしなかった。

また小学1年生か2年生の理科の時間に、固形石鹸を使う実験をした時のこと。板チョコのように、縦2個×横3個の凹凸でできた小さな石鹸を、2個分だけカッターナイフで切り取るよう指示があった。縦2個を切り取れば簡単に切り取れる。けれど私は何を思ったか、横3個の内の2個を切り取った。それを見た先生は、なぜそんな切り方をするのかと苛立ち怒った。切り方までは指図されていない。別に怒らんでもいいやん、と心の中で睨み返した。

生まれ持った気質は、大人になっても変わらないと言われる。けれど間違いなく、性格は、変化する。

「気質」は生まれつきのもの
「性格」は経験や環境によって形成されるもの


個人を形成する大きな要因の一つは、祖先から受け継いだ遺伝。けれど、環境は、要因としてより大きな割合を占める。

例えば、両親が日本人でも生まれた時からアメリカで生活していた場合、そして日本語を話さず英語だけを使い、現地のルールや文化に従い生活していれば、日本で生活していた人生とは全く異なることが考えられる。

それはアメリカに限らず、国によって文化や常識は大きく異なり、日本国内でも習慣が違う

場所が違えば食事は違い、体質は変わる。
車社会か否かで、日々の運動量が変わる。
文化によって思考パターンや行動パターンは変わり、生活習慣は変わる。
現地で子孫を残せば、子孫はそのDNA配列を受け継ぐけれど、個個のDNA配列は、また変化する。

祖先から受け継いだ遺伝による体質や気質だけでなく、環境によって、個人個人の生活習慣は変わり、「性格」は変化しえる。


マザーテレサ

思考に気をつけなさい。それはいつか言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。それはいつか行動になるから。
行動に気をつけなさい。それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。それはいつか性格になるから。



経験上、そのとおりだと思う。


※マザーテレサは「性格に気をつけなさい。それはいつか運命になるから」と最後に言っている。それには納得できず省いた。「運命」の言葉の意味は、“人間の意志をこえて人間に幸福や不幸を与える力”のこと。自分の意志がおよばず結局は定めに従うしかない、のはマザーテレサ自身の論理に矛盾する。「性格に気をつけなさい。それが人生になるから。」だったら納得できる。

一般的に、DNAや遺伝子が個個を形成する大きな要因と捉えられ、「性格は変わらない」、「絵の才能は生まれつきだから、自分には絵は描けない」と思っている人が多いかもしれない。

そんな思い込みを覆したい。絵が楽しく描けるようになってもらいたい。私もできないことができるようになりたい。可能性の要素・本質は自分自身にあるはず。それを確かめるために脳のしくみについて引き続き調べた。



2025-10-22

24.できないができるになる理由(3) 細胞の変化

ヒトを形成するのは細胞核にあるDNAだけではない。細胞の表面、ミトコンドリアにあるゲノム、脳の神経細胞、ホルモンなど、数多くの要素がある。細胞の名称は同じでも、人それぞれつくりは異なっている。

▼細胞の表面
細胞の表面には、「MHC」という糖タンパク質がある。ヒトのMHCである「HLA (Human Leukocyte Antigen/ヒト白血球抗原)」は最も個人差があると言われている。

▼ミトコンドリア
ミトコンドリアも、ミトコンドリア独自のゲノムを持ち、個人差が示されている。広く研究されている細胞核のDNAとは異なり、ミトコンドリアのゲノムは変異が生じやすいという特徴がある。未だ解っていないことは数多くある。

▼ホルモン
ホルモンの種類は、男性ホルモンや女性ホルモンなど、100種類以上あると言われる。ホルモンの種類や量は、人の体質や気質に大きく作用する。

脳の神経細胞
脳の神経細胞(ニューロン)は、脳全体で860億個ある、あるいはおよそ1000億から1500億個あるとも言われているがはっきりとはわかっていない。ニューロンとニューロンをつなぐシナプスは、人によって数も太さも違う。シナプスが太く多いほど脳のネットワークが強固に広がることになり、情報処理の質や量が変わる。


細胞の成長や機能は、先天的に異なる。けれど栄養や運動や休養の質や量によって、細胞の成長や機能は変化する。医学の父ヒポクラテスが生きた紀元前の時代から、「環境」、「食事」、「生活習慣」が個人を形成する大きな要因になることが分かっている。

しかしながら科学を以てしても多くのことは未だ解っていない、ことも分かっている。

解っていない、ということがわかっているなら、自分の細胞がどうとかこうとか、自分に才能があるとかないとか、できるとかできないとか、科学や常識によって決めつけることはない。決めつけられたくもない。



2025-10-21

23.できないができるになる理由(2) DNAの変化

細胞が分裂する時、DNAはまるでコピー機で複製されるように、全く同じままコピーされ増え続けるものだと、学生の時からずっと思っていた。

それは、大きな間違いだ。

ヒトの身体には30兆個以上の細胞がある。それらの細胞核に、23対(46本)の染色体があり、染色体は全長約1.8mのデオキシリボ核酸(DNA)でできている。そのDNAの配列は加齢に伴い変化するまた細胞分裂の際に変異することが近年の研究で明らかになっている。

DNAの配列変化/東京大学
https://www.u-tokyo.ac.jp

DNAの変異東洋大学
https://www.toyo.ac.jp



ヒトのDNAに配列されている情報は、ヒトゲノムと言われる。よく考えてみれば、ヒトゲノムは何万年もの時を経て、ヒトがヒトになる遙か以前の生物から脈々と受け継がれ、変化し続け形成されている。

現代の自然環境や生活環境は、石器時代と比べても、100年前、10年前と比べても、変わっている。生物は生存するために、そして、より生命力のある子孫を残そうとして環境に順応し、その経験がDNAに刻まれ、その結果として現代のヒトゲノム、今の私たちのDNA配列はできている。

遺伝子は、DNA全体のたった1〜2%の部分を成すタンパク質。よほど強い情報でない限り、遺伝子の配列も変化する。(遺伝子以外の部分、非コードDNAと呼ばれる部分は、細胞の機能を制御するのに不可欠であることが明らかになっている。2000年から2003年まで行われた、ヒトのDNAを解読をするヒトゲノム計画では、非コードDNAは無意味なゴミとみなされていた。)

DNAはデオキシリボ核酸という物質であり、グリシン、アスパラギン酸、葉酸、グルタミンなどでできている。DNAは肝臓でつくられるつまり、食事を怠り栄養素が不足すると、これらの成分ができないことになり、細胞分裂が健全に行なわれないことになる。


核酸とは/オーソモレキュラー栄養医学研究所
https://www.orthomolecular.jp


だから一人ひとりの人生の途中においても、ゲノムの配列は変化し得る。退化もすれば進化もする。

ヒトはコピーロボットではない。ヒトは機械ではない。ゲノムは設計図ではない。DNA配列が、ゲノムが、生物をつくっているわけでもなければ、遺伝子が自分の人生を決めているわけでもない。DNAの配列は、生物個々の継承の痕跡、祖先からの贈り物。その良いところを継承し、時代遅れのものは変わり続ける。

私は自分のDNA配列や遺伝情報を一度も調べたことがなく、多くの人は自身のDNA配列を知らない。自分のDNAについて知らないのであれば、自分の可能性も自分の考え方次第、と捉えることができる。


ゲノムは設計図でもレシピでもない/ JT生命誌研究館 
https://www.brh.co.jp



2025-10-20

22.できないができるになる理由(1) 好奇心と疑問

色鉛筆で絵を描き始めてから、好奇心が強くなった。描きたい物をじっくり観察すると、同時に疑問がいろいろ湧いてくる。

これ、どうやって描こ?
何色で塗ろ?
背景は何を描こ?

そして普段から身の回りの物を、よりじっくり観察するようになる。そしてまた疑問が湧き、解決するために、あれこれ塗り試す。

作りたい色がなかなかできず、重ね塗りしすぎてどうにもならず、一からやり直そうと、練り消しゴムでギュッと押さえて消そうとしたら、まさに求めていた色が出来たことがあった。

「失敗は成功の基」、「為せば成る成さねばならない何事も」、をわかりやすく体験した。

しかしながら学生の頃や、社会人になり営業職に就いた頃は、好奇心よりも警戒心が強かった。

石橋を何度も叩き、自分にできるかできないかを考えていた。したいかしたくないかではなく、しなければいけないかどうかで、決めていたと思う。

営業職で何度も浮き沈みし3年経ったある時じっくり考えた。自分が本当にしたいわけではない仕事で、こんなに何度も何度も悩まないといけないのか?私が本当にしたいことは何?

高校生の時、同級生の女の子が将来警察官になると言っていたことを思い出した。その時私は、警察官かぁ、かっこいいなぁ、でもあんな大変な仕事は私には無理、と思った。でも無理だと思っていた営業の仕事がなんとか3年続いた。やればできた。だったら、警察官の仕事もやればできるんじゃないか。

決心を固め、仕事を辞め、警察官採用の勉強を始めた。

今思えば前向きな退職ではなく、嫌な仕事を辞める「逃げ」でしかなかった。結果的に、警察官になることはできず、色鉛筆アートを知ることができた。

そして警戒心よりも、好奇心が強くなった。

したくなくて、しなくて良いことは、しなくていい。他人の権利を奪わない限り何をしても良い。はずだけれど、自分がしたいことを優先するというのは、実際のところ簡単ではない。世間体や他人の気持ちを考え、自分の願望を後回しにする。

そんな時を経て今は好奇心が強く行動力が全開になり、よりじっくり自然を観察していると、生物や自然が好きだったこともあり、絵の描き方以外にも、いろいろ疑問を抱くことになった。

初めて体験レッスンをした時、同じ色鉛筆や画材を使い、私が描いた見本の下絵をなぞり、ピーマンの絵を描いてもらったら、完成した参加者みなさんのピーマンの色はそれぞれ違い、一人ひとり物の見方や色の見え方が違うことに気づかされた。そして思った。

同じ手順で絵を描いているのに、なぜこんなにも違うピーマンができるのか?
人それぞれの色彩感覚の違いが生じる脳のしくみはどうなっているのか?
そもそも私も、絵を描くことに全く興味がなかったのに、なぜこんなにも絵に惹かれるようになったのか?
できなかったことが、できるようになる脳のしくみはどうなっているのか?

身体や脳のしくみについてネットで調べ、脳科学の本を読んでいると、なるほど、可能性の本質は、つまりはできるとできないの違いはそういうことで起きるのかと思った。



2025-10-18

21.好奇心

色鉛筆で絵を描き始め、2002年11月に初めて個展を行なった時のこと。

絵の額装をした額縁店で、貸しギャラリーの情報誌をもらい、個展が開ける大阪市内のギャラリーを探し回った。交通の便が良く、手頃なギャラリーが、南森町で見つかった。

近くには、毎日聴いていたなラジオ局FM802がある。朝の番組を担当していたDJヒロ寺平さんに絵を見てもらいたい!と思い、案内状を添えて手紙を書いた。

個展が始まり2日目。ヒロさんが会場に来てくれた時の様子は、今でも鮮明に、記憶に焼き付いている。

会場の奥で旧友と話をしていた時、ギャラリーに訪れた背の高いヒロさんは、入り口を照らす日光を背に受け、顔は見えず、黒いシルエットになっていた。

まさか、ヒロさんじゃないよなぁ、、と思い、声をかける勇気が出ず、一枚一枚、私の絵を見てくれるその姿を目で追った。ヒロさんだとはっきり分かっても、すぐには足が前に出ず、声をかけることができなかった。私はその時、本当に腰が抜けていたんじゃないかと思う。絵を見終わったヒロさんに、やっとのことで自分の名を名乗り、お礼を伝えた。ひと言ふた言、ヒロさんが質問をしてくれたことは覚えている。けれど、何を聞かれたか、何を答えたかは緊張しすぎて覚えていない。

その2日後、スタッフの方が会場に来られ、翌朝金曜日の放送で、個展の紹介をしてくださると言う。おかげ様で放送を聞いたリスナーの方々が、本当に沢山見に来てくれた。盛況ぶりに、ギャラリーのオーナーも驚いていた。

あれから23年が過ぎ、DJを引退されたヒロさんが、再びラジオに復帰しているのをインターネットで知った。10月13日(祝)に放送される番組「ヒロTのポストカードミュージック」で、心に残る一曲とその思い出を書いたハガキを募集している。

早速ハガキを書いた。覚えてくれているとは思うけれど念のために、赤いピーマンの絵も添えた。

当日になり、朝からパソコンで作業をしながら、以前と変わらないヒロさんの声と懐かしい名曲を聞いた。

そして「続いてのリクエスト、こちらは大阪、都島区のイロハカラーさんからいただいたリクエスト・・」、私のハガキが紹介された。私はパソコンを打っていた手を止め、息を止め、手を合わせた。こっぱずかしく、でも言葉にできないほど嬉しく、私のリクエスト曲がかかる間、ニヤケ顔でクマのように部屋中を歩き回っていた。

ホントのホントの本当に嬉しくて、また心から感謝した。


・・・


以前、初個展開催のブログを投稿した時
ヒロさんの名前を勝手に挙げるのは失礼と思い書かずにいました。


けれど今回は、思い出を放送で紹介してもらえたから、書かせてもらいました。


番組は、2025年10月20日まで聞き逃し放送で聞くことができます。

↓ ↓ ↓
NHKラジオ らじる★らじる『ヒロTのポストカードミュージック』


どの曲をどの順番でかけるか考え尽くされたヒロさんの入魂の番組を

初めから終わりまで聴いてほしい。

なんなんでしょうか、言葉にできない心地よさ。
私は既に何度も聞いています。


・・・



聞き逃してしまった第一回目から、この後もずっと残っていればいいのに。リクエストが読まれたところは音声アプリで保存済み。送ってもらったサイン入りハガキも、その音声も一生の宝物。