20年前にはまだ、各企業の電話番号が記載されたNTT発行の電話帳が各家庭に無料配布されていた。その電話帳で、文化センター、カルチャーセンターを調べ、「色鉛筆アート」の講座開設ができないかと片っ端から訪問して回った。
ちなみにその頃は、個人の固定電話番号が記載された分厚い電話帳も定期的に配布されていた。NTTへ連絡すると電話番号を非掲載にできた。しかしながら、たった20年の間に(情報の共有・管理についての)“常識”というものはこうも変わってしまうものだと、時代の変化を今感じている。
カルチャーセンターを訪問して回ると、既に「色鉛筆画」の講座があると言われ、ことごとく断られた。
例えば油絵や水彩画に関しては、同じカルチャーセンターにいくつもの講座が開かれていて、何人かの講師が指導している。しかしながら当時はまだ「色鉛筆」の違いを認めてもらえず、とても悔しい思いをした。
が、であれば色鉛筆講座がないカルチャーセンターを探せばいい。範囲を広げて更にカルチャーセンターを回った。
そして、まだ色鉛筆の講座がなかった一つのカルチャーセンターで、開講できることになった。
そしてまた、カルチャーセンターとは別に個人で場所を借り、教室を開く準備もしていた。色鉛筆とは関係のない、あるイベント開催の手伝いをするため一週間訪れた町屋で、落ち着いた雰囲気の喫茶店を見つけ、レッスンができないかと思いついた。
昼時を過ぎると客がいない時間帯があるため、場所を使わせてもらえないかと店主に相談し、「色鉛筆は匂いもなくテーブルを汚す心配もない」こと、「レッスンの後にお茶とケーキを出してもらいたい」ことを伝えると、「相乗効果が得られますね」と言ってレッスンの開講を快諾してくれた。
遡ることその3ヵ月間前、二回目の個展を開催した時に「色鉛筆アート体験レッスンを受講したいか」をたずねるアンケート用紙を会場に置き、約30名ほどの希望者がいたため、早速その方々にティータイムレッスン開講のお知らせを送った。合計27名の方から参加希望の返信があった。
喫茶店での教室は平日と土日、3回に分け2004年1月に第1回目のレッスンを行ない、美味しいお茶とケーキの甲斐もあり、毎月継続して教室を行なうことが決まった。
カルチャーセンターでの講座は、約10名の受講生を迎え2004年2月に開講した。